創業1934年 梱包資材・包装資材を販売する「キタミ」

こんにちは、北見です。

弊社では毎週週初めに朝礼をしています。その際に社員が交代で経営理念を念頭において思ったこと、感じたこと、気付いたことを発表しています。

今週の朝礼発表

先月閉園になった『としまえん』の話です。
最後に訪れようとチケットを求めるための行列ができて、あっという間に完売したというニュースを見ました。私も小さい時に何度も訪れていたのですが、最近は来客数も減っていると聞いていたので、そのニュースに驚きました。

遊びに行った多くの人はメリーゴーランドを楽しまれていると思います。世界最古級のメリーゴランドで機械遺産にも認定されいるのですが、全て木造で手彫りで出来ていまして、回っているのは馬だけでなく、他のも回っていて夜になるとライトが燈って綺麗な、特徴的なメリーゴランドです。それが結構歴史がありまして、もともとドイツで作られて、第一次世界大戦の時、社会情勢が悪化した時にアメリカの遊園地に渡り、その遊園地が閉園したため解体され倉庫に長い間眠っていたままになっていたものを、1969年に『としまえん』が購入したそうです。
日本に届いた時には塗装が剥げていたり、パーツがバラバラな状態だったらしく、設計図もなかったので、職人さんが試行錯誤を繰り返しながら手探りで組み立てたそうです。足りないパーツは独自で入手したり、当時の色を調べたりしながら塗装も塗り直して2年がかりでようやく出せるようになったらしいのですが、その後36年間そのメンテナンスをしていたある職員のインタビュー記事を見ました。

その方は世界遺産にも認定されて、世界最古級のメリーゴーランドということで注目を集めていたので、絶対に止めてはいけないというプレッシャーを感じながら日々メンテナンスをしていたそうです。
確かに私が行った時には必ず動いていて点検中だったことも一度もなかったと思いますし、
歴史は感じるのですけれど古びた感じと言うのはあまりなかったです。
9月以降に解体されて今後は倉庫に保管されるそうなのですが、その職員さん曰く、まだまだ実際は動けるもので、そうなるように日々メンテナンスをしてきたので残念だと言っていたのが印象的でした。
閉園に反対する署名活動をしていた方もいたそうなのですが、実際閉園してしまったので間に合わなかったのでしょう。でも、歴史があるものとは言え、メリーゴランドがもし古びてきたなかったり、これまで点検中が多かったりしていたら、最後にここまで人が押し寄せることもなかったでしょうし、閉園に反対する署名活動をする人もいなかったと思います。
メンテナンスの方もおそらく歴史を大切にする想いやお客様の為に絶対止めてはいけないという、良い意味でのプレッシャーが、ここまで継続されてきた結果につながったのだと思います。

そういう心構えは私たちも一緒ではないでしょうか。プレッシャーを良くとらえてお客様の期待に応えるよう努力することだとか、それをやりがいにつなげること、具体的に私は通販を担当しているので、例えば商品が揃っていて整理されているとか、届いた商品の梱包が綺麗だとか、送り状の字が丁寧だとか、そうした小さな気遣いからも直接人と対面しない私たちでも物を通してお客様に気持ちが伝わり継続につながるのではないかなと思いました。

弊社通販部のスタッフの発表でした。

メンテナンスの方のメリーゴーランドを止めないという強い思いのように、一人一人の思いを仕事にのせることは大事なことだと感じます。
仕事に責任感を持って、表に出ない、お客様とも直接会う訳でもないですが、お客様の為に止めないんだという責任感。それを裏方として緊張感持ってやる人がいたから世界最古級のメリーゴーランドが30年以上動き続けることが出来たんだと思います。きっとまだまだ動くから残念だと言えるくらい自信を持ってやってこられたのだと思います。
当たり前のように動いていたメリーゴーランドの裏には、当たり前のことを続ける為に責任感を持った方たちの日々の積み重ねがあったのだと思いました。

今週の朝礼でした。

どうもありがとうございました。

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